研究室紹介

看護学専攻 博士課程前期修士論文コース 修了生 國貞はるかさん

 私が大学院進学を考えたきっかけは、就職し、臨床研究に取り組む中で自身の研究に関する知識・経験不足を実感したことです。その後、臨床で生じる疑問や関心についてより深く探究したいという思いがありつつも、実行するには限界があると考えていた時に、城丸ゼミの院生から大学院での学びを聞き、進学への思いを固めました。

 

 大学院に進学し、最初にゼミに参加した時は活発なディスカッションとそのレベルの高さに圧倒されました。城丸ゼミは院生の数も多く、その立場も多様なので、自分では気づかない視点から多彩な意見を貰うことができ、研究内容を洗練していくことができました。また、他のゼミ生が研究を真摯に進めていく姿勢を見ることは、研究へのモチベーションの維持や、研究者としての姿勢を学ぶことにも繋がりました。さらに、研究者としての基盤を丁寧に教え、心が折れそうな時や迷走しそうな時も励まし、導いてくださった城丸先生のご指導のおかげで研究の成果を形にすることができました。ゼミで学んだことや研究の成果を臨床の場にどのように還元していくかが今後の課題ですが、先生方や修了した先輩方の背中を見つつ、頑張っていきたいと思います。

看護学専攻博士課程前期修士論文コース 修了生 松浦有沙さん

 私は札幌医科大学保健医療学部を卒業した同年に、大学院へ進学しました。看護師・社会人としての基礎がない私を受け入れてくださり、温かくご指導いただきました。

 

 看護理論の授業は自ら学び、発表し、意見交換を行うことでさらに学びを深めていきました。授業の後に夜遅くまで議論し続けていたことは、今では楽しかった思い出です。(当時は答えが出ない問いに、同期皆で悶々としていました。)

 

 また研究ゼミは、先輩・後輩の垣根を越えて活発な意見交換が行われ、様々な分野でご活躍される皆様からの意見をいただくことができる貴重な場でした。

 

 大学院を修了した後も城丸ゼミ修了生の集いがあり、近況や研究などについてお話を聞くことができ、自分自身を見つめ直す良い機会になっています。

 

 城丸ゼミでの学びは、自身にとって大きな財産であると胸を張ってお伝え出来ます。これからも、多くの城丸ゼミ修了生とお会いできることを楽しみにしています。

看護学専攻博士課程前期修士論文コース 水間八寿子さん

 OLを経て北海道立衛生学院を卒業、札幌医科大学附属病院に就職し十数年、新人、学生の実習指導を重ねるごとに受けた教育とのギャップを感じ、理論的な思考過程を学ぶべく大学院に進学しました。

 

 3交代勤務をしながらの大学院生活は、時に厳しく、時には楽しい3年間でした。ゼミのディスカッションでは理論的な思考と発言力が鍛えられ、研究過程では洗練された文章の書き方から統計まで学び、院生室では分野を超えた意見交換で視野が広がりました。大学院の良いところは、学力を競ったり、成績を気にすることなく、興味のある分野について納得がいくまで追及できることだと思います。研究は先に進むも戻るも自分次第、それだけに強い意志も必要です。意志の弱い自分は楽な方へと流されがちでしたが、城丸教授をはじめ成人看護学の先生方に何度も軌道修正していただき、どうにか修了に至りました。

 

 大学院修了後も論文投稿、学会発表などで引き続き諸先生方にお世話になっており、いまだに院生気分が抜けきらないまま、大学院での体験を臨床に活かすべく日々奮闘中です。今振り返って思うのは“大学院に興味があるのなら一年でも早く進んだほうがいい”ということです!

看護学専攻博士課程前期専門看護師コース(クリティカルケア看護)修了生 村中沙織 さん

 私は無事に?!大学院を修了し、現在急性・重症患者看護専門看護師として札幌医科大学附属病院に勤務しています。大学院在学中は、フルタイム(3交代制)での勤務を継続しながら大学院の課題に取り組みつつ出産も経験し、母としての子育て・大学院生としての学業・看護師としての職務の「3足のわらじ」を履いて過ごしました。現在も無事に子育てと勤務を継続しており、職場の協力も得て急性・重症患者看護専門看護師としての役割を果たしております。

 

 看護師は専門知識を必要とする職種であり、自分で課題を見つけ向上していかなければならない責務があると考えます。私が大学院を修了して得た一番大きな成果は、自分の考える看護観がより実現可能になったことでした。大学院進学前には「もっと何かできたのではないか?これでよかったのか?」と漠然としか考えられなかったことに対し、概ね答えを探せるようになったと感じています。それは、臨床実践で得た看護経験とゼミで学んだ知識を統合することによって看護実践の根拠を明確にすることができ、明確化する方法を学んだからだと考えます。また、勤務と大学院を両立したことにより学びを即座に看護実践に活用できたことも大きかったと思います。学びに関する実践を自部署のスタッフなどと共有することでさらに理解を深めることができました。

 

 大学院でのゼミは、教授をはじめ教員の皆様からの指導を受けることができる貴重な機会であり、ともに学ぶ大学院の仲間であるゼミ生と意見交換を行う場でもあります。ゼミ中は、ゼミ生の経歴も様々であることから多様な意見が飛び交います。この、教員とゼミ生全体で学びを共有するゼミの時間は、私にとって非常に有意義であったと感じています。今の私の一番の財産になっています。この経験から、大学院進学のタイミングが少し遅かったのでは…とも感じて入学したのですが大学院を修了した今は、どのタイミングで進学しても臨床経験年数や経験部署にかかわらずたくさんのことが得られると考えています。迷っている方がもしこれをお読みなら、ぜひ、一歩前へ踏み出されることを期待します!

 

 最後に、大学院でよくばりな私の「3足のわらじ生活」は、やはり自分一人の頑張りでは難しいことがあったことも事実です。それでも連立できたのは、教授をはじめ指導教員の皆様の手厚い支援があったことも大きな要因でした。

 いつも細やかな配慮をいただき、修了できるような支援を常に考えていただきました。

 

「できるようにどうすべきか考えよう」

 これは、城丸教授が困っている私にいつもかけてくださった言葉でした。この言葉を時々同僚や後輩に発している自分がいます。

 在学中は他の教員の方々と連携して指導していただき、私も手を抜かず全力で頑張りました…子育てにおいても四苦八苦している私に、子育て経験のある教員の皆様から様々なアドバイスをいただき、大変な中とても心強く感じておりました。私は城丸ゼミのすべての環境からたくさんのことを学ばせていただきました。それは今持つ看護観、専門看護師としての役割遂行などに大きく影響しています。在籍していた3年間は自分を大きく変えた貴重な時間でした。得難い経験を活かし、今日もまた誰かに役立つことができるように過ごしていきたいと思っています。

看護学専攻博士課程前期専門看護師コース(クリティカルケア看護)         修了生 春名純平さん

 城丸ゼミの特徴は大きく分けて2つあると思います。まず、様々な分野・年齢層の大学院生が集まり、先輩・後輩の垣根なく、様々なディスカッションがなされることです。お互いの意見を率直にやり取りできる関係性もあり、ディスカッションを通して、自分の看護の視野を広げることができるようになります。修了後には、今までとは異なった視点で患者様やそのご家族と向き合うことができるようになります。

 

 もう一つの特徴は、とにかく自分で考えプレゼンテーションする機会がたくさんあることです。自分の考えを述べるためには、必然的に本や文献をたくさん読むことになりますので、自然と知識が増えます。さらに、鋭い指摘を受ける中で、プレゼンテーションの資料や人への伝え方について洗練されていきます。私は知識のアウトプットが苦手でしたが、ゼミを重ねることにいつの間にか、プレゼンが苦ではなくなりました。このようなスキルは、今の自分の専門看護師としての活動の幅を広げてくれていると思います。

 

 研究については、大学院生の得意なフィールドを活かして、研究が進められています。それぞれの研究課題に対して文献レビューを行い、その後研究計画を立案し、多角的に考察をするという、研究の手法に関して一から学べます。その過程の中で、たくさんの困難に直面しますが、城丸ゼミ(城丸先生)では、順序立てて頭の中を整理してくださり、悩んでいることを一つ一つ丁寧に一緒に考えてくださいます。優しい言葉と、時に厳しい言葉で、大学院生それぞれの目標に向かって導き、成長をサポートしてくださいます。また、学会活動にも盛んに取り組んでいます。国内学会はもちろん海外学会にも積極的に参加させてくださり、世界レベルで看護を考える良い機会をいただきました。

 

 大学院生活はとても忙しい毎日ですが、城丸ゼミは、学修する時はしっかり学修に集中して、息抜きも大切にしています。年度のはじめや終わりには必ず交流会があります。また、修了した後もつながりが密であることも、城丸ゼミの特徴だと思います。定期的に修了生同士で情報交換やお互いの活動を報告し、それぞれのモチベーションを高め合います。こうした仲間作りができるのも、城丸ゼミでの大学院生同士の濃厚なディスカッションにより、絆が強くなっていたからではないでしょうか。

 

 城丸ゼミは、看護師のキャリアアップを支援してくださいます。今の自分を打破したい、一歩踏み出したいといった方には、とてもオススメです。一歩踏み出す勇気を持ち、城丸ゼミで、また看護を一から学んでみてはいかがでしょうか。

看護学専攻博士課程前期修士論文コース 修了生 合田恵理香さん

 はじめにどのようなことを行うかについて紹介したいと思います。ゼミでは、自分が取り組んでいる研究について、院生がスライドなどを活用しながら、他の院生や先生方へ、プレゼンテーションをします。緊張はしますが、助言を受けることで、取り組んでいる研究が洗練される貴重な時間であったと思います。

 

 このゼミに参加している院生の特徴として、向上心の高さがあると思います。イギリスの政治家、ジョン・ラボックは「他人と比較して、他人が自分より優れていたとしてもそれは恥ではない。しかし、去年の自分より今年の自分が優れていないのは立派な恥だ。」という言葉を残しています。まさにこのゼミに参加している院生は、努力を惜しまず、昨日より今日、今日より明日と着実に前進し、成長し続ける集団だと思います。そのような仲間に感化され、私も前向きに研究等に取り組むことができたと感じています。

 

 現在、私は大学教員をしています。大学院で学んだ2年間は、看護師・大学教員としての私に大きな影響を与えたと考えます。これからもゼミでの学びを生かし、出会えた仲間に感謝をしながら、日々努力していきたいと思います。         ♪♪♪♪♪♪♪♪