主婦が婦人科がんになるということ:40歳代で婦人科がんの手術を受けたAさんの語りから (4)

4.入院中、気が休まらない

 

 

1)気配りの足りない看護師

 

 入院中もつらかった。6人部屋だったんです。で、物音ひとつで目を覚まして、それっきり眠れない。夜勤で回る看護師さんが尿パックから尿を取るときにカップか何か(床に)置きますよね。それをコツってやられただけで起きちゃう。それから寝られなくて。(看護師は巡回のときに)懐中電灯で照らしますよね。そのライトが一瞬私の顔に当たるときがあって、それで目が覚めちゃう。あとカーテンのシャッという音。夜勤帯で来る看護師さんの気配りが足りなくて。ごめんなさい私看護師の経験がないからこんな生意気なことを言っているんだけど。

 

 

2)周りへの気遣い

 

 入院中は辺りに気を遣いすぎちゃって。向いに寝ているおばあちゃんがあちこち痛くてシップ貼っているのに手間取っている音を聞くと、貼ってあげるかいってついつい言って、自分の手はしびれているけど気を遣ってそのおばあちゃんに貼っちゃうんですよね。しなくていいんだよ、看護師さん呼べばいいんだよって周りの人は言うんですけど。

 

 

3)耐えられないにおい

 

 抗がん剤の治療中でにおいに敏感な時に、土日でお見舞いにいっぱい来るのはいいんですけど、においで参っちゃって。足に痺れがあるから私に点滴棒を置いておいてくれていて、その点滴棒を支えに口に当てながら病室を逃げ出したことがあった。においで耐えきれなくなって、整髪料であったり、ちょっとした香水とか柔軟剤のにおいに敏感になっちゃって。差し入れで持ってくるフルーツのにおいや、隣のベッドの人がもどす音で自分も吐いちゃったりとか、本当に拾い上げればきりがないくらい。

 

 

 

(5)につづく。