やっぱりがんになっちゃった:乳がんの手術を受けたBさんの語りから(2)

2.家族にがんの報告

 

 

1) 手術内容をきちんと報告しなきゃ

 

 (がんと診断された時に相談したのは)家族ですね。相談っていうよりも報告ですね。娘は大学生で本州にいたので、ちょっとただ娘にはショックを考えるとどう伝えたらいいかって自分の中できちんと整理がつくまでは伝えられなくて、手術の内容をきちんと伝えなきゃっていうことを自分で考えました。だから相談というよりも報告で。

 すべてなんかそれに関しては私たちの夫婦関係に問題があって、やっぱりちょっと告知をされたということを伝えたのに、ちょうど年末で冬休みになっていつも実家に帰っちゃうんですよね、むこうが(夫が)。で、いつも一緒に帰ったりしてたんだけど、やっぱり帰っちゃったんですよ。

 

 

2) 一緒にいてほしかった告知後の1週間

 

 それで1週間、告知をされた次の日から一週間一人っきりだったんですよ。だからそれがいまだにちょっと課題として残っていて、それがやっぱりどっかでまだ思い出しちゃうんですよね。一緒にいてほしかった時期にね、一週間。他の時だった全然いいですけど、その大事な自分にとってすごく怖かったし、不安だったし、どうしていいかわからない。一週間にいなかった事実っていまだに忘れられなくて、ちょっとたまにこいつ!とか、いなかったくせにとか。

 やっぱり他の人がむこうに帰っているからお姉さんたちに、あれ?Dちゃんどうしたの?とか言われて、仕事もあったのでそれでいいんだけど、後になって自分ががんだってことをお姉さんたちが分かってからは、なんで一緒にいて上げなかったの!冷たい人ねって怒られてたんです。だって、行っていいって言ったでしょって私に返してから、いてほしいって言ってくれなかったらいてくれないのかなってちょっとね、思いましたよね。

 でもよくドラマとかではね、妻ががんになったらね、みんなで盛り立ててて、うちは違うわって思いましたね。ちょっとそれがね、その後の夫婦関係の中で、自分の中の課題になっちゃったんですね。これちょっと最後にまたお伝えしますけど。ちょっと課題として残っています。

 

 

3) もっとオーバーに言えばよかったかな

 

 (夫は病気の重さを認識)してなかったですね。私自体が割とそんなにメソメソして伝えてなくて、やっぱり乳がんだったと。ちょっと2個、こっちとこっちに2個見つかっちゃったって。その時点でステージはそんなに詳しくはわからなくて、やっぱり手術をしなくちゃいけないくらいしか伝えてないですよね。

 ちょっと気を遣いすぎましたね、もっとオーバーに言っておけばよかったのかなって思いました。

 

 

(3)へつづく。