やっぱりがんになっちゃった:乳がんの手術を受けたBさんの語りから(12)

12.予期悲嘆という言葉

 

 

1) あまり先のことを考えない

 

(3年後とか5年後とか、)それはね、あまり気にしない。私の中で予期悲嘆はしないようにしているんです。だからあまり先のことを考えたらやれないですからね。

 だからがんになった頃は、もう一年後は生きてないんじゃないかとか、抗がん剤が効かなかったらとか、もう起こってないことを先走って、心配していて。髪の毛生えてこないんじゃないかとか。あまりそんなことしてたら楽しくなくなっちゃって、辛くなっちゃって、起こった時に考えようって。

 ただ対策は立てておく。もしこうなったら、ちょっとこういう風にしておこうとか、そこら辺はちょっと考えておくけども。あまりそんな先のね、起こってもいないことを悲しんだりとかね、してもしょうがないかなって、やっと思えるように(なった)。

 

 

2) 起こってないことを心配し過ぎていた

 

 この(予期悲嘆という)言葉自身も知らなかったというか、その起こっていないことを。悲しくなるなんて。だからそうなんだって。その言葉いつも自分がね、いつも落ち込む理由、これだなと思って。先を心配し過ぎて。先の不幸を、起こってもいない。

 

 

(13)へつづく。